学校と塾の役割が逆転

学校と塾には、それぞれの役割分担があると言われています。例えば教育の対象とする期間が学校は長期的であり塾は短期的。教育の内容も学校が「広く」「深く」という学問の本質に迫ろうとするのに対し、塾は受験というピンポイントの指導に限定されていると言うのです。このような論調はある意味ではあたっているのかもしれませんが、一方で「森を見て木を見ず」と言えるのかもしれません。第2次ベビーブーム(1971~1974年)の子供たちが中高生を向ける1985年頃は受験戦争激化が叫ばれ、学校もやむなく一時受験指導を強めていく時期にありました。それまでは、高校と予備校とが暗黙の了解とでもいうような分業が続けられていました。具体的な教科で例えると、学校では数学の授業で「ゼロ」とは何か、「素数」の不思議とは何かといった話がされたり、「古文」の授業で古文書の解説から教師自身がのめり込んでいったいきさつを語るといった、それぞれの学問のルーツに迫るようなことを語れることが許されていた、と言ってもいいかもしれません。一方で塾は、受験指導の中で、例えば数学で言えば、いろいろな問題解を挙げたあと最後に一番のおすすめとなる解き方を披露して塾生をうならせるようなことが日常行われていたと関係者は語っていました。このようなある意味「すみ分け」が暗黙のうちになされていたというのです。このような状況から、一転受験戦争を迎えるころには、学校ではとてもそのような時間的な余裕もなくなり、ただただ受験指導に向かわざるを得なくなっていったと関係者は語っています。このような時代背景に伴い、逆に塾の方でルーツと言われるような話をするというが逆転現象が起こっていったという事も話されています。この逆転現象が、以降延々と続いていったと言われるのです。

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