学校と塾の共存共栄
学校は長期的な視野で塾は短期的な視野で教育を捉えていると言っていいでしょうし、また学校は人間としての人格形成を一義とし塾はあくまで受験勉強に重点とおいてすべてのことが進められているといってもいいかもしれません。子供自身やその親の求めるものが、学校は将来の姿であるのに対し、塾は受験へ臨むため最も自分に合った学習方法と言っていいのではないでしょうか。当然そのために最も合った学校は、あるいは塾はどこかを調べ選択していると考えられます。まさに学校と塾は持ちつ持たれつの関係であり、その上に日本の教育が成り立っていると言っていいでしょう。なぜこのような構図になってきたのか考えた時、まず思い浮かぶのが時代背景。昔なら家庭で行われていたしつけなどが核家族化や女性の社会進出による共働き家庭の増加で、実質なかなかできなくなったため、それを学校に求める親は、一方で進学のための受験指導やクローバル化に伴う英語教育などを学校に求めたならば、学校教育は破綻していたことでしょう。そこに昔からあった補修授業を旨とする私塾が姿を変え受験指導へ特化した一企業として全国にできてくると、いきおい受験指導は塾が受け持ち、本来やるべき教育は学校で充実を図っていくという現在の構図が出来上がって来たと言えるのかもしれません。