全国私塾連盟

高度経済成長は、塾のあり方にも影響を与えました。60年代はまだ塾の数が少なく、通っている生徒は少数派でしたが、中流家庭の割合が増えていく中で、徐々に生徒の数が多くなり、それと共に塾自体の数も増えていったのです。教育に心血を注ぐようになった背景には、単なる賃金増加だけでなく、学歴に対する見方の変化もありました。ホワイトカラーとして働く親たちは、仕事における学歴の影響を感じることが多かったのです。このようにして塾が急増すると、今度は塾同士が協力して協会のようなものを創設するべく、動き出しました。その結果全国私塾連盟が誕生したのです。同連盟の主な目的は、悪質な塾の排除であり、子どもたちを健全な塾で学ばせたいという保護者の要請に応える形で活動し始めました。  70年代に入ると、再び塾のブームが生じます。これは第二次塾ブームと呼ばれるもので、従来の補習塾の更なる盛況と共に、受験対策専門の塾も生まれるようになりました。補習塾では学校の授業を理解するための補習が展開されるのに対し、受験対策塾では、大学受験を見据えたより専門的な講義が提供されます。特に受験対策塾の規模はどんどん大きくなり、何校かは数百名を超える生徒数を誇るようになりました。  80年代以降も塾の勢いは止まりませんでした。その背景には、私立中学、私立高校の人気が高まったことが挙げられます。既にこの頃になると、公立校の授業のレベルは私学のそれより相当低いことが人口に膾炙するようになり、同時に公立の方がいじめも起こりやすいというイメージも広まりました。その結果、都市部で私立の中高一貫校に通わせようとする動きが加速し、その需要に応えようとした塾は急成長しました。

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